NEW!! (2025/03/19 05:22)
昨年2月1日、山川が初めてホークスキャンプに参加した時の事だ。入団経緯から、ホークスのチームメイトに受け入れてもらえるだろうかと、マスコミもファンも、本人も気になっていたと思う。
アップの時間、緊張の面持ちで一人で柔軟体操をしていた山川の前に、モイネロがやって来た。彼は、ただ近づくだけではなく『僕が生まれた~、この島の事を~♪』と、ビギンの「島人ぬ宝」を唄いながら来たのだ。
これを聞いた山川、一気に相好を崩し『それ、俺の地元の歌!』と喜んだ。山川の緊張がほぐれた瞬間だった。その後のインタビューで『モイネロやギータさん等のお陰で、チームにも直ぐに溶け込むことが出来ました』と語っている。
モイネロは新人時代、先輩のデスパイネによく面倒を見て貰った。自宅での食事にも度々誘われ、手作りのキューバ料理をご馳走になり、異国でプレーする不安を解消して貰っている。
デスパイネが、彼にアドバイスした中で、『外国で活躍するには3つの物を好きになれ。その国と、その国の料理、そしてチームメイトだ』というのがある。日本語も非常によく勉強し、大抵の日常会話ができるそうだ。寿司や焼き鳥、豚骨ラーメンも大好きで、チームメイトにも優しく、そして可愛がられている。師匠の教えを忠実に守り、活躍の土台をしっかり作ったと言える。
158キロのストレート、大きく落ちるカーブ、ストレートと同じフォームで投げるチェンジアップ、そして140キロのスライダーが持ち球だ。元日ハムの西川は『カーブが注目されるが、あの小さなスライダーを覚えてから手が付けられなくなった』と話している。
デビュー以来7年間で135ホールド。20年には最優秀中継ぎ投手。防御率1.92、奪三振率は脅威の11.2で、これは千賀についでNPB歴代2位。先発転向初年の昨年は、最優秀防御率賞に輝いたが、今年はもっと大きなタイトル、沢村賞も狙えるのではないかと思う。
昨日の中日戦のパーフェクト投球は、そんな夢を見させてくれる内容だった…。