閑話3
梅野のことである。私は梅野が好きであった。強肩、後ろへ逸らさない、勝負強い打撃、23年就任当初の岡田も梅野をメインとする、言っていた。
その23年シーズンの5/21時点で私はある検証をした。
5/21時点で先発梅野の試合結果は11勝13敗1分であった。一方存在感を増していた坂本が先発した試合は14勝1敗だった。これだけでも圧倒的な差であるが、もう少し踏み込んで見た。
上記の梅野は216イニング1/3、失点101(投手自責点91)、失点防御率4.21
一方坂本は136回2/3で失点13(投手自責点13)、同防御率0.85であった。
梅野の防御率をさらに、先発投手とその後のリリーフ投手に区分けした。先発投手は青柳、西勇、西純、才木秋山となり139回、失点74(投手自責点70)、防御率4.79。リリーフにおいては岩崎、村上、岩貞、浜地、ケラー、加治屋、及川、湯浅、石井、ビーズリー、富田らの球を受け、77回1/3、失点27(投手自責点21)、防御率3.16であった。
坂本についても同じことをした。先発投手は大竹、村上、伊藤の3人で101回1/3、失点11(投手自責点11)、防御率1.04。リリーフでは湯浅、石井、富田、岩崎、岩貞、ケラー、加治屋、及川、浜地らで35回1/3、失点2(投手自責点2)、防御率0.51であった。
梅野は彼が担当する先発投手がぱっとしないので勝率と防御率も悪いのか、私はそう思っていたが、
上記のごとく梅野はリリーフにおいて、坂本とほぼ同じ投手たちの球を受けているのに圧倒的な防御率の差となっていた。
私はこれによってリード「力」においては、坂本に軍配をあげざるを得ないという結果を得た。
それ以降あの年、チームは優勝したが、以後も梅野と坂本のリード力には明らかな差が出ていると思ってきている。事例はいくつもあるが、その指摘は結果論ともなるのでやめておこう。