八王子のヒマ鷹 (ID:OTg4M2J)
ホークス物語97

96年のドラフトは、伝説のメンバーが指名できた。

1位松中、2位井口、3位柴原、4位倉野、5位岡本。その後のホークスを支える歴史に残るドラフトだった。福岡六大学のイチローと言われた柴原は、中日が『2位で行きます』と言ってきたが、『ホークス以外は絶対行きません。中日なら、ローソンに行きます。』と断り、星野監督を激怒させた。

98年、レギュラー獲得。北九州出身の強肩巧打の外野手として人気があり、試合前のスタメン発表時、ダイハード打線の中でも一番大きな拍手を貰っていたのは彼だった。

04年、秋山の背番号1を譲り受けた。西武とのプレーオフ最終戦、1点ビハインドの最終回、起死回生の同点タイムリーを放ってチームを救った。非常に勝負強い打者だった。

契約更改では、複数年契約を提案されるても『自分をいつも追い込んでいたい』と単年度契約を選んだ。『ホークス以外は考えられない』とFAにも興味を示さなかった。自らに厳しく、ホークス愛に溢れた選手だった。

腰を痛めて二軍に落ちると、雁ノ巣にまでファンが押し掛けた。打席に立つと、大勢のお客さんから声援が飛んでいた。決して派手ではないこの地元のスターを、ファンはずっと好きだった。

晩年は代打屋として生きる。『ピンチヒッター柴原』とアナウンスされると、ドームが割れてしまうのではというくらいの物凄い歓声が起こった。本人はこれを聞き『毎回、泣きそうになった。』と語っている。そして、度々快打を飛ばし期待に応えてくれた。

ホークス一筋、1452試合出場、打率282、ベストナイン2回、ゴールデングラブ賞3回。

12年3月の引退セレモニー、小久保・鳥越・松中・井口が守った。打球は井口の前に転がったが、井口は処理せず、ランニング本塁打になった。満員の観客は、井口の粋な計らいに大歓声を送って、柴原の最後のベースランニングを見守った。

引退数年後、ペイペイドームの居酒屋で飲んでいた時だ。柴原が突然現れた。お客の一人が気づき、『柴原さんだ!』と拍手を送った。店内は、拍手に包まれた。
引退しても、やっぱり人気者。

その日の酒は、何だかいつもより旨い気がした。居酒屋の他のお客さんも、そうだったに違いない……

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