山川、ドスコイを50回は見たい! (ID:MzY2OTd)
南海ホークス物語32

昭和48年のプレーオフ最終戦には、実はもう一つドラマがあった。9回表0−0の均衡を破るスミスのホームランの後、気落ちした山田から広瀬が追撃ちアーチ。三塁側はお祭り騒ぎとなったが、一人だけ青ざめた顔をしている男がいた。7回から山内をリリーフした佐藤である。

それまで、「マウンド度胸と緩急」で阪急打線を抑えてきた佐藤も、さすがに、あと1回で優勝という場面になり「自分を見失ってしまった」という。2死後、当銀に一発を食らった。次打者は、代打本塁打世界記録保持者の高井だ。

「ここまで、よう投げた。」
野村監督はベンチの江本を探した。
「おい、江本!何してるんや!準備せんかい!」。

その時、江本は自分の出番がある等とは夢にも思っておらず、帽子もグラブもロッカーに。胴上げの準備をしていたのだ。江本は慌てて他の選手の帽子とグラブを借り、ベンチ前でキャッチボールを始めた。2日前に140球投げ、完投勝利を上げたばかりである。

肩はバリバリに張り、投げる度に「ア痛タタタ」と痛みが走る。 10球程のキャッチボールで、マウンドに上がったが、球が上ずってストライクが投げられない。2ボールになったとき、「兎に角、腕を振ろう」。快速球が行ったが、やや高めのボールに見えた。

ここで、審判も球威に押されたか「ストライク!」をコールしてくれた。次の球も全く同じ高さ。やはり「ストライク」と言ってくれた。 最後の球も、ボール気味であったが、前の2球をストライクと言われているので、高井も手を出さざるを得ない。空振り三振で、遂に南海の優勝が決まった。

最後の場面、「あのノムさんが、真っ青な顔をしてボールを受けている。。。肩が痛く、思うように投げられない状態だったが、このオッサンを何とか助けてやりたい。そんな一心でボールを投げた。2ボールからの3球は『神様、助けてください!』と、念じながら投げた。」と江本。

最後の最後、神様は、野村を想う江本の心に力を与えてくださった……
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⚾️好きな選手:牧原。今日から山川
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