山川、ドスコイを50回は見たい! (ID:MzY2OTd)
南海ホークス物語30

昭和48年当時、南海には2名の黒人選手がいた。C・ジョーンズとW・スミスである。メジャー経験が殆どないジョーンズに対し、2歳年上のスミスはメジャーで49発のホームランを打っており、ジョーンズは、スミスに敬語で話す関係でもあった。

性格は、ジョーンズが真面目一徹なのに対し、スミスは、ややチャランポランな所があった。……5月のある時、ブレイザーヘッド主導のフォーメーションプレーの練習で、スミスに手抜きプレーが見られた。……怒ったブレイザーは、スミスを練習から外し、その日のスタメンからも、彼の名前を消した。

この措置に逆ギレしたスミスは、翌日の練習からサボり、野村監督は登録を抹消した。 前期優勝にも貢献できず、二軍で腐っていたスミスに、9月、野村監督が声を掛ける。

「これからチームは、プレーオフに向けて大事な時期になる。……メジャーで頑張って来たお前の力も、必ず必要だから、もう一度、力を貸してくれ……」これを受け、スミスはブレイザーヘッドに謝罪し、チームに復帰したのだ。

阪急とのプレーオフは、一進一退。2勝2敗で迎えた最終戦も山田・山内の投げ合い……0-0の投手戦で9回2死まで来た……この日の山田は浮き上がって来るような速球が冴え、南海打線は手も足も出ない。……ここで打席に入ったスミス。

いつもなら、胸の前で十字を切り、「神様、打たせて下さい…」と祈ってバッターボックスに入る所だが、この時、何故か三塁ベンチの野村監督を見たという。

「思い切り叩け!」ノムさんが大きな声をかける。……うなずいたスミス、次の球、意を決してフルスイングすると、ジャストミートした打球は、ライトスタンドに吸い込まれて行った……優勝を決定づけるホームランとなったのだ。

ブレイザーに干され、腐っていた自分に再度チャンスを与えてくれた日本人の上司……スミスにとっての神様は意外と近くにいたのかも知れない……
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⚾️好きな選手:牧原。今日から山川
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