ソフトバンクが12日に、国内フリーエージェント(FA)権を公使したDeNA・嶺井博希捕手(31)と関東地方で初接触したことが同日、分かった。3年以上の推定総額3億円超の契約条件を提示。球団は甲斐拓也捕手(30)との正捕手争いを期待する熱意を伝えて好感触を得ており、来季の入団が有力となった。
12日に鷹は、関東地方で嶺井への求愛活動も終えていた。3年以上、推定で総額3億円超の契約条件を提示し、来季の正捕手候補として、戦力としての熱意を伝えた。
この好条件に加え、球団からの熱意に嶺井も好感触だったという。沖縄県出身。1学年上の東浜とは高校、大学の両方でバッテリーを組んできた。さらには又吉、嘉弥真と中継ぎ陣に同郷投手も多い。DeNAでは沖縄の守り神に例えられて“ハマのシーサー”と呼ばれているが来季から“鷹のシーサー”として人気が出る可能性も高い。
今季のソフトバンクの支配下捕手は6人と豊富。ただ、正妻の甲斐に代わる第2捕手の経験値の薄さが、補強に動いた最大ポイントとなった。来季12年目、30歳の甲斐が負傷した場合の2番手は大卒3年目の海野、または高卒5年目の渡辺だった。今季は接戦の終盤に9番打者の甲斐に代打が送られることが多く、交代捕手が勝ちパターン投手との実戦勘の部分で、甲斐と差があった。嶺井が加入すれば攻守でウイークポイントを補える。
嶺井は強打の捕手としての顔もある。甲斐は今季130試合でマスクをかぶったが、打率は100試合以上に出場した17年以降でワーストの・180だった。一方で嶺井は9年目でいずれもキャリアハイの93試合出場、50安打、30打点と自慢の強打も復調中。パンチ力も秘めている。
人的補償の発生しないCランクも魅力で、捕手陣の全体的な底上げと、甲斐との正妻争いで競争の活発化も見込める。球団の嶺井への愛は伝わっているようだ。
-スポニチ-