日本シリーズでの最大の疑問(前編)
日本シリーズ第4戦も残念な結果に終わりました。それも我が聖地甲子園で2連敗。
それもこれも第2戦でデュプランティエを先発で使ったのが一番の原因です。相手の先発をモイネロと見越して才木を温存したのかもしれませんが、試合が始まる前からみんな「エッ?」と思う疑問手でした。夏から2ヶ月以上、1軍での実戦経験がなく、うまくいくかどうか「出たとこ勝負」の投手を大事な第2戦に投入するのは、その選手にとっても酷だしとんでもない大博打です。案の上、デュプランティエは初回から攻略され2回途中でノックアウトと大炎上でした。単にこの試合に大敗しただけではなく、ソフトバンクのバッター全員を乗せてしまった罪は大きいです。第1戦が終わるまでは、きっと「阪神の投手は優秀なのでそう簡単に打てない」と思っていたでしょう。しかし、「我々なら打てる!」という気持ちになったのではないでしょうか。実際、山川選手には好き放題させてしまい、第3戦、4戦も絶好調と乗せてしまいました。周東選手や柳田選手、近藤選手らにも火をつけてしまいました。もともと、打力ではやや上のソフトバンクの打線を目覚めさせてしまったのは、デュプランティエで負けたことによる最大の「負の遺産」でしょう。明らかに打線では、ソフトバンクのほうが優位に立ってしまい、タイガースの打線はサトテルが少し頑張っているにしても全体的には意気消沈のままです。
藤川監督は、普段「凡事徹底」と言いながら正攻法の投手起用をせず、愚策(奇策)で失敗しシリーズの流れを完全に相手に明け渡してしまいました。この大失敗は到底言い逃れられるものではありません。私は第2戦の先発予告を聞いた瞬間に「何を考えているんだ?」と疑問に感じたし、実際、その試合が終わっても事前の予想通りものすごくまずい采配だったことが証明されました。正直、藤川監督に対する評価はこれで地に落ちてしまいました。