橋上秀樹氏(57)はJ-CASTニュースの取材に、石田の去就決定が長引いている理由として2つの可能性を指摘した。
石田はルーキーイヤーの15年以降、先発と中継ぎを経験し16年は25試合に先発して9勝をマークした。20年には中継ぎに配置転換され50試合に登板。22年からは再び先発に回り先発ローテーションの一角を担った。プロ9年目の今季、23試合に先発して4勝9敗、防御率は3.97だった。
橋上氏は「石田投手は色々なポジションで回せるのが1番のセールスポイントだと思います」とし、石田の投手としての特徴を次のように説明した。
「使い勝手がいいピッチャーだと思います。先発としても中継ぎとしても経験があり、大きな故障などは聞かない。過去の成績を見ても先発として多くの貯金は望めないが、試合を消化する上ではベンチとして非常に助かるピッチャー。中継ぎで使えるということは連投がきくということなのでベンチとしては使い勝手がいい」
「山崎福也の保険」と「残留の可能性」
石田がFA権行使を公表してから約1カ月が過ぎ、ヤクルトとの初交渉から2週間以上が経過した。橋上氏は石田の去就決定が長引いている要因として2つの可能性を挙げた。1つ目はFAでオリックスから日本ハムに移籍した山崎福也投手(31)との関連性だ。
「山崎投手の保険という位置付けで考えていた他球団が、石田投手に乗り換えて交渉しているので遅れているということが考えられます。山崎投手の獲得に動いた球団がかなりありましたから。その中の何球団か石田投手に行った可能性もあると思います。それでまだ決断が出ていないのかもしれません」
2つ目は継続しているとみられるDeNAとの残留交渉だとした。
橋上氏は「残留の可能性も十分あると思います」とし、「横浜は今永投手とバウアー投手が抜ける可能性が高いので、石田投手まで抜けてしまったらピッチャーが回らなくなってしまう。マネーゲームをせざるを得ないと思います。条件を上乗せしてでも残さないと来シーズンは他のピッチャーにまで負担がかかり、シーズンを回しきれなくなるかもしれない。背に腹は代えられない状況の横浜が条件をかなり上積みしてきたので迷っている可能性もあると思います」との見解を示した。