八王子のヒマ鷹 (ID:OTg4M2J)
ホークス物語95

『パナマウンガー!』のズレータをご記憶だろうか。

2003年、小久保離脱の穴埋めとし、カブスから補強した。阪神との日本シリーズ初戦のサヨナラヒット等、チャンスに強かった。4年間在籍し、本塁打122、打点243、打率291。松中の後を打つ5番打者として大活躍してくれた。

王監督が胃癌でチームを離れた06年のプレーオフ第3戦。セカンドにヘッドスライディングし、腕にスパイクされ怪我をした。結構な出血で、ユニフォームのズボンにも血が滴り落ちた。トレーナーが手当をしようと向かったが、自ら制止し、アンツーカーの土を傷口に塗って血を止めた。ファイターだった。

次の打席、1-1同点で迎えた8回表、勝ち越し2ランを放ち、チームを第2ステージに連れて行ってくれた。『あの試合、カメラマン席にエース和巳がいる事は分かっていた。第1戦、完璧な投球を見せながら、自分達が援護できず敗れた。もう一度、和巳をマウンドに立たせたかった。』と、選手会長を思った一打だった。

この年、同僚のカブレラが2軍に落ち、自分もスランプに落ち入った時、二人に和巳が話をしてくれた。『チームには貴方達の力が必要だ』と励ましてくれた。その恩義に報いたかったのだ。義理人情の人でもあった。

第2ステージで力尽き、マウンドで泣き崩れた和巳を抱きかかえてベンチに戻ったのもズレータとカブレラだ。

彼が、打席を外すことが時々あった。『かっとばせズレータ!』の声援を聞く為だ。『こんなにも沢山の人が自分の名前をコールして応援してくれている。そう思うと集中力が増し、「この人達の為に打とう」と、力が湧いた。』

福岡のファンは世界一だと、常日頃から言っていた。『こんなに温かい土地は世界中探してもない。ホークスを去ってもいつか戻って来たい』

ファンが愛したパナマの怪人。彼もまた、福岡を、そしてファンを愛してくれていた……
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