八王子のヒマ鷹 (ID:OTg4M2J)
ホークス物語75

旧南海ファンは、大きく分けて3つに分かれる。
・九州移転と共に野球から離れた人。
・阪神など他球団の応援に回った人。
・私達の様に、そのままホークスを応援し続けた人。

大阪福島駅前に、南海ファンの溜り場の居酒屋があった。友人と私は、度々訪れて強かった時代の思い出を語った。そこには、青春を掛けて応援した選手のユニフォームや写真、サイン等が飾られており、ファンにとっては離れられない場所だった。昔話に花が咲き目を輝かせた。だが『チームの現状』に話が移ると絶望的な気分になった。

ホークスは南海時代から通算して20年連続Bクラスという、不名誉な記録を作っていた。『どうせ、今年もアカン』自分達の人生と重ね合わせ、クダを巻きながら家路につく夜ばかりだった。『もう応援は辞めた』『俺もや』そんな会話をして別れるのが常だった。

ところが何日か経つと、また居酒屋に足を運んでしまう。何十年も愛してきたチームから離れることは、なかなか出来なかった。年に数度、平和台やドームにも駆け付けた。大体、負け試合だった。しかも大量得点される大敗が多かった。

『出来の悪い息子ほど可愛い』とはよく言ったものだ。辞めよう辞めようと思いながら、どうしてもファンを辞められない。ホークスのユニフォームがやっぱり好きだった。

99年の快進撃は『奇跡が起こっているのか?』と思う程、現実感がなかった。大事な試合を悉くものにすると言う20年間見た事がない光景だった。

9月25日の胴上げの日を迎えた。優勝の瞬間、不振を極め『打てない4番』と批判されていた小久保が大泣きしていた。工藤や王監督から怒られまくっていた城島も涙を流していた。友人と私も泣いていた。

博多の街は、これまでのウップンを晴らすような大騒ぎとなっていた。那珂川に次々に飛び込むファンの映像がテレビから流れ、我々も博多に飛んで行って、一緒に飛び込みたいと思った。

この優勝は、長い間、弱くても応援し続けて来た全国のホークスファンへの、神様からのご褒美だったのだろう……
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⚾️好きな選手:牧原、周東、モイネロ、スチュワート
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